雪華です。
以前、「昨年は上越旅行に行った」ということで、ダイジェスト記事を書いてました。
今回から、それについて少しずつ振り返りたいと思います。
(第1回:訪問報告)
(第2回:糸魚川の石ころ探し)←今回はこれ
[訪問日:2024/10/21-22]
(以下本文)
糸魚川といえば翡翠で有名、その翡翠を探す…というより、フォッサマグナ(の西端)で見られる様々な鉱物資源に興味がある。
「翡翠輝石(jadeite)、以下単にヒスイと表記」に限らず、様々な石が見られる糸魚川を楽しむのが目的。
だったらヒスイに拘らず、気になる石を集めよう…という話。
糸魚川に着いてすぐ、別の用事で「駅北広場キターレ」を訪れたのだが…
(写真撮り忘れました)
↑こんな雑に置いていいのか…と正直困惑したのはここだけの話
そこから糸魚川駅に戻る道中の「駅前通り」でいきなりこれ。
「ヒスイロード」という別名もある通り、本当にヒスイ原石がモニュメントとして飾られているのだ。
糸魚川駅前で用事を済ませ、ヒスイ(に限らず石ころ)を探しに行く。
糸魚川市内全域が「糸魚川ジオパーク」であり、上流の「小滝川ヒスイ峡」「青海川ヒスイ峡」は天然記念物。
そのため、上流エリアから掘り出すことはヒスイ以外でも禁じられている(し、ジオパークとしての価値すら傷つける)のだが…。
新潟県によると、河川では採取量が極めて少なく、一時的に採取する場合なら許可は不要、海岸についても同様としている。
※旅の思い出として持ち帰る程度なら良いとの説明
また、糸魚川市は 海岸でのヒスイ拾いは縄文時代から続く文化であり、
海にある石がいずれ砂や泥となることでヒスイとしての価値もなくなること、
資源保護の観点から「手のひらサイズ以下」の石に限って採取を認めることが資源保護に繋がる と判断している。
それらを踏まえた上で、今回は以下の3点を満たすように石ころ拾いをした。
- 糸魚川市内の3箇所で採集
- ヒスイっぽい石に限らず、気になった石を採集
- 1箇所につき、石の総量は「片手で握れる程度」
理由は単純で、「帰ってから眺めて・触って楽しめる」ようにしたかったのと、「鉱物サンプルとしては小粒で十分」と判断したためだ。
拾う石の基準が決まったら、次は場所を決める。
今回は日程の都合、2日しか糸魚川市内を散策できない(し宿は上越市内、3日目は朝から松本行きという)こともあり、有名どころから行くことにした。
1箇所目:親不知海岸
[旧:西頚城郡青海町←歌外波村←外波村]
背景に見えるのは北陸自動車道とトキ鉄日本海ひすいライン(旧:北陸本線)
東西日本の分かれ目として有名な「北陸道 親不知海岸」である。
石ころ探しの前に道の駅「親不知ピアパーク」を訪れたら…
屋内展示としては世界最大級、102トンのヒスイ原石。
いくらなんでもでかすぎる。
小さくても、良質なヒスイは恐ろしい価値を持つのだ。
一体この原石は宝石としていくらぐらいの価値があるのだろうか…?
案内より。無加工ヒスイは肌触りがザラザラのものもある。
盗掘対策はもっと力を入れてもいいように思える。
さて、海岸に出てみると、そこは都会の人間が想像する「砂浜のビーチ」とはまた違った光景が広がる。
何と言っても「砂利石の浜」が広がっているのだ。
所々に大きめの石もあるが、「砂」ではないのがポイント。
よく見ると、すでに先客が何人かいる。
その中で、自分が好きな石を持ち帰ると割り切れれば、案外楽しめるもの。
太平洋側に少ない、「黒~緑色」の石を中心に持ち帰ることにした。
2箇所目:押上ヒスイ海岸
[旧:西頚城郡糸魚川町←柳形村←押上村]
↑押上から直江津方面を望む
最も有名な「ヒスイ探しのできる海岸」
有名なだけあって人は割と多い。
何なら欧米人までヒスイ探しに来るレベルの知名度なので、競合する前提で気楽に探そう。
この写真はタイミング良く、他に人がいない(というか撤収していった)タイミングで撮れたもの。
余談だが、糸魚川駅から押上までは2kmほど。写真はその道中、国道8号線を避けて歩いている状況。
トキ鉄にせよ、糸魚川バスにせよ、本数が少ないので要注意。
もし糸魚川駅でバスや列車を逃してしまったら、駅直結の「ジオパル」「ヒスイ王国館」や駅前「ヒスイロード」での時間つぶしがオススメ。
よりみち:美山公園
[旧:西頚城郡糸魚川町←奴奈川村←上刈村]
フォッサマグナミュージアムのついでに、バスの待ち時間で立ち寄った史跡公園。
所々に石を使ったモニュメントや地形があり、糸魚川が石と共に栄えてきたことを今に伝えている。
噴水のモニュメントも糸魚川産のヒスイ原石
3箇所目:青海海岸
[旧:西頚城郡青海町←青海村]
あえてこの駅の読み仮名は書かない。あんな事件で有名になったんじゃねぇ…
↑青海海岸から東側(糸魚川市街地方面)を望む
もう少し東側(糸魚川市街地寄り)だったら姫川河口の「ラベンダービーチ」で、珍しいラベンダーヒスイを探せるのだが…
時間とか体力と交通機関が色々と噛み合わなかったのでやむなし。
※青海→糸魚川は1駅だが6.6km離れている。バスも少ないので自転車or自動車でない限り自由な移動はできないと思った方がよい。
↑親不知方面を望む。北アルプスが急激に落ち込んでいる様子は、遠目に見た方がわかりやすい。
改めて海岸を見ると、先程(親不知&押上)より石が大きいことがよくわかる。
(石ころ拾いを終えて)
↑親不知海岸から糸魚川駅に戻る途中で見かけた野生のサル
↑この中に一番のお気に入り石があります。
一昨年訪れた新潟市(秋葉区)の石油といい、昨年世界遺産に登録された佐渡の金山といい、新潟県内は様々な地下資源が眠っていることがよくわかります。
そしてその地下資源を観光だけでなく、「資源が採れる」という特性から、学習に繋げていくことも今後は必要になると考えられます。
裏を返せば、新潟県内では観光に頼らずともそれなりに豊かな暮らしが成立している・していた、ということなのかもしれませんが…。
訪れる機会はそう多くないかもしれませんが、訪れた際には、旅の記念にいかが?
(次回に続く)
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